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前に作った、冷陰極管インバータとコッククロフト・ウォルトン回路を使った
高圧電源を作りましたが、フラッシュ回路を使った物より放電距離が短かったので
放置していました。
ネット通販でイオン式空気清浄機が何種類か売っていたので調べたら
高圧電源を使用している様なので、自作してみることにしました。
コロナ放電とイオン風を利用したイオン式空気清浄機
まずはイオン式空気清浄機の特徴から
イオン式空気清浄機のメリットとデメリット
特徴は羽根が無い事!羽根は無いのでファンの音が無いので静かです。
ファンが無いので集塵能力はフィルター式の空気清浄機の方が上です。
ただし、電極の状態によってはシューといった音がする事があります。
集塵はマイナスの電極にホコリが溜まるので定期的な清掃が必要になります。
ホコリが電極に付くぐらいなので、集塵能力は上でも言った通り期待できません。
イオン式空気清浄機は効果が無いと言われていますが、
集塵よりもオゾン発生による消臭などの効果の方が強いかもしれません。
オゾンが発生するイオン式空気清浄機
イオン式空気清浄機はコロナ放電を使用したものが多いので
多かれ少なかれオゾンが発生します。
オゾンは濃度が薄ければほぼ無害ですが、濃度が濃くなると有害で
喉などに刺激を感じたりします。
酸化作用が強いので、濃度が濃いと人間にも悪影響を及ぼします。
オゾンは、甘い臭いとか、生臭い臭いと言われています。
オゾンには強い酸化作用があり、臭いの元の有機物や菌・ウイルス・花粉などを
分解して酸素に戻ります。
色々調べた所、空気清浄機から出るイオンの正体は
オゾンやOHラジカルみたいなので、高い空気清浄機のイオン放出と
同じ様な事が出来ます。(たぶん)
【参考】空気清浄機の安全性について教えてください。
コロナ放電を利用しているのでイオン、電圧によりマイナスイオンが発生します。
コロナ放電を使用したイオン式空気清浄機の自作
高圧電源には冷陰極管用インバータとコッククロフト・ウォルトン回路を使用。
電源が入っている時はもちろん、切ってもコンデンサに電荷が溜まっているので
電極間をこんなドライバー
でショートさせないで電極を触ると感電します。
この装置はオゾンを発生させるので、場合によっては気分が悪くなるなどの健康被害が
発生する可能性もありますので、自作する場合は自己責任でお願いします。
【参考】オゾンの安全性
インバータは前に秋月で売っていた物で、現在も売っている5V駆動の小型なインバータ
は火花放電させたら、コンデンサからもスパークして壊れたのでこの用途には
向かないかもしれません。
詳しくは別の記事にしたいと思います。
コロナ放電で使う2種類の電極
コロナ放電には、2種類の電極が必要になります。
針状の電極と板状で丸い穴が開いた電極の2種類です。
この高圧電源はマイナスの高電圧を出力しますが、便宜上
針電極をプラス、反対側をマイナス・アースとします。
針電極はセリアで売っていたウッドプッシュピン カードホルダー付と言う
壁に挿して、スリットにカードを飾れる用な物を使用しました。
ピンは半田は付かなかったので銅線などを付けた上で半田付けして
接着剤などで動かない用に固定します。
素材が木なので絶縁性がどうかわからないのでプラスチックなどで絶縁性を
高めておくと良いと思います。
反対側の電極は、ホームセンターで売っていたステン曲板 (チドリ)で
大きさの違う穴があるのが特徴です。
穴は、必ず真ん丸である必要があり、今回は5ミリの方の穴を使いました。
楕円など真ん丸で無いと近い部分で火花放電してしまい、コロナ放電になりません。
電極の配置はこんな感じです。
アース側の電極の固定に別の金具をつかっています。
針電極の反対側から見ると、針が穴の真ん中にくる用にセットします。
また、マイナス側の電極はしばらくすると汚れてくるので、汚れが酷くなったら水洗いします。
なので、錆びにくいステンレスにしました。
自作した空気清浄機の動作確認
自作した空気清浄機が正常に動作しているか、確認する方法は2つあります。
イオン風を発生で動作確認する方法
正常にコロナ放電している場合は、イオン風が発生しているハズです。
試しに針電極の反対側にライターなどを近づけてみると良いと思います。
コロナ放電の発光で動作確認する方法
針電極とマイナス側の電極は離れすぎている場合は発光しませんが、
ある程度近いと発光します。
(あまり近すぎるとバチバチと火花放電してしまいます。)
ただし、かなり弱いので部屋を暗くしないと分かりません。
発光は針電極の針先に青紫色の発光を確認できました。
まとめ
冷陰極管用インバータを使ったので常用可能な空気清浄機になりました。
イオン式なので空気清浄の機能よりはオゾンによる空気清浄の方が強いと思います。
高電圧を作るには、冷陰極管インバータか、フラッシュ回路が使われますが
常用するなら、冷陰極管インバータの方が良いかもしれません。
フラッシュ回路は、常にONになる環境を想定して作ってないので
ずーっとONのままだと熱が溜まって、トランジスタが壊れそうです。