WEL3005で作った電子負荷装置と使い方

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今まで電子負荷は何個か自作してきました。

モバイルバッテリーやニッケル水素充電池の電池容量を
調べたいなと思いましたが、今までの電子負荷では出来ません。

バッテリーの容量を測定しAhなどを調べる場合は
時間も測定する必要があり面倒です。

そこで、ネットで調べていたら、電子負荷モジュールが見つかり
その中でも、WEL3005というモジュールが0Vまで負荷かけれるので
良さそうでした。

もうひとつ、XY-FZ35というモジュールもありましたが
こちらは、1.5V~しか負荷をかけられないので
単セルのニッケル水素充電池の容量測定には使えません。

今回は、WEL3005をアマゾンで購入しましたが、
使い方が分からなかったので、調べた使い方なども
紹介したいと思います。

アマゾンで買った電子負荷モジュール

今回はアマゾンで購入しましたが、Aliexpressの方が
比較的安いです。
届くまでの時間が、長くても良いなら、Aliexpressもおすすめです。

今回は、アマゾンで購入しましたが、中国からの発送でした。

発送後、何故かマレーシアに行き別の番号に変わり
6日後には、国際eパケットライトで届きました。

中身はモジュールだけで、使い方や、接続方法
などは入っていません。

接続方法

WEL3005の接続

WEL3005は旧版と、新版があり、今回届いたのは新版でした。
新版は、横の方に端子が付いていて、上の方を抜く事ができます。

接続端子は4つあり、字が大きいB+、B-と字が小さいB+、B-です。
字が大きい方は電流が流れるので、太めの線でつなぎ
字が小さい方は、電圧測定用なので、多少細めの線でつないでも
良いと思います。

WEL3005には、内部抵抗測定機能があり、内部抵抗測定を行う場合は
字が小さいB+、B-を取り出して、電池の近くまで別の線で接続すると、
より正確に測定できます。

電源電圧

WEL3005の電源電圧は、6v-30vとなっています。

実際に届いてからテストしたら、5Vでも動作したので
今回は、MicroUSBから電源を取る様にしました。

5V電源で、12V1Aの負荷試験を5時間ほど行いましたが
測定データは正常でした。

WEL3005の私的取扱説明書

まず、ボタンとノブに説明します。

WEL3005のボタンとノブ、画面

左側のボタン、上から、P1、SET、P2 ボタンです。
右側のノブは、ON/OFFと設定値の変更に使用します。(以下”ノブ”とします)
ノブの下にあるのがLOCKボタンです。

まず電源を入れるとこの画面になります。
この画面がページ1となります。

WEL3005のページ1の画面

一番上の水色が、負荷をかけた時間、赤色が電流
緑色が電圧、黄色が消費している電力が表示されます。

下の紫色は、消費したAhとWhが表示され
その左下には内部抵抗(R)が表示されます。
右下には、内部温度(T)が表示されます。

負荷をかけたい場合は、ノブを押すと負荷がかかります。
もう一度ノブを押すと、負荷が解除されます。

負荷がかかると、この様に画面でもスイッチが押された状態になります。

WEL3005の負荷がかかったページ1の画面

負荷をかけた時間、Ah、Whと内部抵抗の測定データは
電源を切断しても保持されます。
測定データをクリアしたい場合は、
P1ボタンを長押しします。

ページ2を表示したい場合は、P2ボタンを押します。

WEL3005のページ2の画面

元のページ1に戻る場合は、P1ボタンを押します。

設定画面

設定画面を表示したい場合は、SETボタンを押します。
この時、負荷が解除されるので、要注意です。

WEL3005の設定画面

上から電流値の設定(S-CC)、低電圧保護電圧(UVLO)、過電流保護(OPP)
の項目があります。

IDは、よく分かりませんが1~254まで数値を設定できる様です。

ノブを回すと、設定値が変わり、
ノブを押すと、設定できる値が、小数点の前後に変わります。

低電圧保護電圧(UVLO)は設定した電圧以下になると
負荷が解除されます。
過放電の心配が無いので、ニッケル水素充電池の放電や、
容量測定にも使えます。

過電流保護(OPP)は設定した電力以上の電力が消費されると
負荷が解除されます。

SETを押すと次の項目に行き、IDの項目の時にSETボタンを押すと
元のP1/P2の画面に戻ります。

内部抵抗測定機能

電池などの内部抵抗を測定できます。
測定する場合は、負荷を解除しておく必要があります。

その状態で、LOCKボタンを押すと
3秒だけ負荷電流が流れ、解除されます。

P1では左したのRの項目に、測定された内部抵抗値が表示されます。

参考にした動画

その他

WEL3005には、加熱保護機能があります。
ネット上では、45℃でファンがON、75℃で負荷解除とあります。

45℃でファンがONはその通りでした。

実際にテストすると、内部の温度が80℃まで上昇しました。
しばらくすると右上にOTPと表示され、負荷が解除されました。

WEL3005で加熱保護機能が働いた後の様子

なので、80℃以上になると加熱保護が働くのだと思います。

WEL3005は30Wまで負荷をかけられる様ですが
ヒートシンクが小さいので、すぐ温度が上がってしまいます。

連続で使うなら10W~15Wぐらいが無難です。

3Dプリンタでケースを作った

WEL3005で作った電子負荷装置の表面

そのままだと配線がごちゃごちゃするのでケースを作りました。
表面にはターミナルをつけました。

WEL3005で作った電子負荷装置の表面

裏面には、マイクロUSB端子と
ファンの吸入口の穴が空いています。

ノギスで測ってからモデリングしましたが、ファン用の穴の位置が
少しずれています。

裏蓋は、木ネジで固定出来ますが、まだ仮なので
マスキングテープで仮止めしています。