RN52を使ってiPhoneで使えるオーディレシーバーを作った

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現在使っているiPhone6Sにはある、3.5mmステレオジャック。
iPhone7以降は搭載されていません。

7以降はLightning変換アダプタを使うか、
Bluetoothで接続する必要があります。

ただし、Lightning変換アダプタだと、同時に充電ができません。

ネットを探すとオーディレシーバとして使える
bluetoothモジュールRN52-I/RMがありました。

RN52-I/RMで作るbluetoothオーディレシーバ

RN52-I/RMはマルツで2980円。
マイクロチップのサイトで見るとRN52-I/RM116が最新版です。

RN52-I/RMでもファームウェアを更新すればRN52-I/RM116
と同様に使えるみたいです。

ちなみに、最新のファームウェアのバージョンはv1.16 です。

ファームウェアはマイクロチップからDFUイメージと
RN52 Bluetooth DFU Utility Installerをダウンロードすればアップグレード可能です。

しかし、私の環境ではRN52 Bluetooth DFU Utilityが
サイドバイサイド構成のエラーで起動しなかったので現在はV1.10のままです。

UARTによる設定はできたので、デバイス名は変更しました。

bluetooth設定画面に表示され、接続済の@eaxjp BT audio

出力のバランスからアンバランス化

RN52の厄介な所、それは出力がバランス化されている事です。

RN52では出力に4つの端子、SPK_R+、SPK_R-、SPK_L+、SPK_L- があります。
3.5mmステレオジャックではグランドを共通化する必要があるのでアンバランス化
が必要です。

ネットで調べると、SPK_R-、SPK_L-をショートさせているサイトもありましたが
壊れる可能性があるので今回はドライバートランスST-71を使います。

バランス出力からのアンバランス化はこちらのサイトを参考にしました。
【参考】ヘッドホンアンプ設計・試作その2

入力はマイナスを白、プラスを黒、緑は未接続です。
出力は赤をグラウンド、緑を各LRに接続しました。

出力をドライバートランスを介してグランドを共通化します。

入力側で、黒と白の線につなぐと巻数が1:2になるので出力が昇圧されます。
黒と緑に接続すると巻数が1:1になるので昇圧されず出力されます。
この辺は、テストの時に試してみました。

アンバランス化はTPA6120A2などでもできますが
両電源が必要となるので今回はやめました。

電源

RN52は電源電圧がシビアで3.0Vから3.6Vの間でなければなりません。
なので、電池直での運用は不可です。

標準は3.3Vなので、単4乾電池2本からの昇圧を行います。
1本だと昇圧の効率が悪くなり、電池の持ちが悪くなります。

今回は秋月のモジュール昇圧型DCDCコンバータ 3.3Vをつかいました。

簡単なので便利ですが、コイル鳴きするのが欠点です。
接着剤を流し込むことでコイル鳴きの音がマイルドになります。

ケースには単4電池が2本入るLCS115H-F2-DBを使用しました。
もう少し高さが低いモノもありますが、ST71が大きいのでこのケースになりました。

電池電圧監視

電池にアルカリ電池ではなく、ニッケル水素充電池をつかう予定なので
電池の減り具合がLEDで分かる様にしました。

1.2V以上でLED点灯、1.2V以下で点滅、1.0V以下で短めの点滅にしました。
制御にはPIC12F675を使っています。

配線と部品の固定にはエポキシ接着剤を使用

RN52-I/RMで作るbluetoothオーディレシーバ、内部は接着剤で固定されている

ボルトなどは使えないので、接着剤でガチガチに固定しました。

まとめ

電源電流は、2.4V時は44mAほど。
単4eneloopだと750mAhなので約15時間は持つ計算です。

スイッチはスライドスイッチが良かったのですが
加工が面倒なので、短めなトグルスイッチにしました。

上部に貼るラベルを作り、貼りました。

RN52-I/RMで作るbluetoothオーディレシーバの上部に貼られているラベル

すべて、英語で書いてみました。

秋月にRN52-I/RM116をリクエストしておいたので
通ったらもう少し小型化して作る予定です。