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先日、3Dプリンタで印刷中に、コツコツとノック音が
Ender3のエクストルーダーから聞こえてきました。
しばらくすると、印刷中の、出力物がこの様にスカスカに
なっていました。
フィラメントが吸湿したのが原因かもと考えていましたが、
エクストルーダーギアの交換で直ったので、
フィラメントの吸湿は、原因ではありませんでした。
エクストルーダーギアの摩耗
エクストルーダーギアを確認すると、この写真の様に
フィラメントが通る部分が筋になっていました。
エクストルーダーギアはフィラメントに食い付いてフィラメントを動かすので
ギアが上の写真に様に摩耗すると
- エクストルーダーから、ノック音
- 出力物がスカスカ
が発生します。
根本的には、ギアの交換が必要ですが、対処方法としては
- エクストルーダーのスプリングの調整
- ノズルのベッドの隙間の調整(probe z offset)
- フィラメントの乾燥
で一時的に、解消するかもしれません。
ノズルのベッドの隙間は狭すぎると、フィラメントを
送り出すのに、より力が必要になります。
少し、隙間を広げることでエクストルーダーギアに
かかる力を抑えます。
ただし、広げすぎると、定着が悪くなるので、調整が必要です。
フィラメントが吸湿しているは、フィラメントが溶ける時に
水分が水蒸気となり、気泡が生じてしまいます。
気泡が、ヒートブロックやノズルの中で発生してしまうと
ノズル内の圧力が高まり、溶けたフィラメントがノズルから
排出されにくくなります。
その場合は、フィラメントを新品に交換するか
フィラメントを乾燥させます。
乾燥機兼保管庫として使える、ボックスがあります。
エクストルーダーギアの交換
エクストルーダーギアは、アマゾンでこれを購入しました。
550円ですが、10個入っています。
イモネジで軸に固定するので、別途六角レンチが必要です。
一番の問題は元々のギアが、
ステッピングモータの軸に、ギアが圧入されている事です。
ベアリングプーラーとかあれば良いけど、無いので、
苦戦しました。
あんまり叩きすぎると、ステッピングモータ内部のベアリングを
痛めてしまうので、ゴムハンマーで叩きますが、びくともしません。
横方向に、ノコギリで2本筋を入れてから
縦方向に、金属ヤスリで筋を入れて、ギアの強度を落としました。
これぐらいまで、削ってからギアをラジオペンチで持ち
モータの軸に、プラスドライバーをあてがって叩いたら取れました。
ギア交換後に、試しに印刷してみたら、ノック音は少なくなりました。
probe z offsetを調整し、隙間を少し広げたら、ノック音は無くなりました。
印刷途中も、スカスカになっている様子もありませんし、
印刷後の強度も、問題無さそうです。
その後
しばらくは、正常に動作していましたが、また同じ症状が
出てしまいました。
原因を特定する為に、押出ギアとモーター軸に
油性マーカーで線を書いて、動作させてみました。
すると、線が、くるくると動いてしまっています。
ステッピングモータの軸に押出ギアは六角レンチで
しっかり固定していましたが、緩んでしまった様です。
元々のギアは圧入されていたので、これ以上の対策は困難とし
軸がDカットされた、互換性のあるステッピングモータを購入しました。
左が旧モーター、軸の長い右が新モーターです。
新ステッピングモータは、軸がDカットされているので
より緩みにくくなっています。
しばらく、これで印刷を行っていますが、今の所は異常は無いです。