3Dプリンタとファンでボルテックスミキサーを自作してみた

※記事内に商品プロモーションを含む場合があります

ゾウリムシをプラボトルや試験管などできな粉を使って培養していると
どうしても沈殿します。

特に試験管で培養している時は、手で振っても沈殿が撹拌されないので
振動で撹拌する装置を自作できないかと思っていました。

今回は、振動や渦で内容物を撹拌できる、ボルテックスミキサー
を自作してみました。

参考にした動画

ちなみにボルテックスミキサーのボルテックスは渦という意味で
振動の当たり方にもよりますが、強い動作状態だと、内容物を撹拌時に渦ができます。

こちらは、ファンを使った、ボルテックスミキサーですが、
ペットボトルのキャップを直接付けています。

この場合、試験管にも回転が伝わるので、使い方にコツが必要となります。

こちらは、モーターを使ったボルテックスミキサーですが、
軸の部分にベアリングが入っています。

ベアリングが入ることで、上から押されれれば、回転が止まるので
上のモノよりは使いやすいです。

自作ボルテックスミキサーの仕組み

今回は5Vファン(YDM6015C05F)を動力として使用し
ボルテックスミキサーの軸をファンの上に接着します。

YDM6015C05Fに接着したボルテックスミキサーの軸

全体の中心と、ベアリングを入れる穴の中心を2mmずらしてあります。
ファンが回転すると、1周で4mmの振動が発生します。

3mmずらした軸も試してみましたが、振動が大きくなる分
ファンのパワー不足になり回転が足らず、2mmの方が振動が大きかったです。

ボルテックスミキサーの自作

ファンを使用した、自作ボルテックスミキサー

今回は、なるべく、シンプルに小型化したいので、5Vファンを使用して
ボルテックスミキサーを自作します。

ファンの元々の使用目的と違う目的で使用するので
もし自作する場合は、自己責任でお願いします。

使用する部品

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ボルテックスミキサーの軸に入れるベアリングです。

自作するボルテックスミキサーでは、ベアリングを入れるので直接回転が伝わりませんが
無負荷状態では回転します。

回転させたく無い場合は、引きバネで固定すると良いと思います。

軸とファン、軸とベアリングの接着にはスーパーXを使用しています。

ボルテックスミキサーでは振動が発生するので
エポキシー接着剤など固まる接着剤では衝撃で取れる事があります。

振動や衝撃がある場所の接着剤には、硬化しても弾力が残る
スーパーXなどの弾性接着剤が向いています。

光 イボゴム 60×90×1mm KIG-690 1枚入

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プラットフォームの表面に貼るゴムです。
ゴムが無いと、滑って振動が伝わりません。

足ゴム

DCMで売られていた、室内のキズ防止用のクッションパットを
2枚重ねで貼って使用しています。

ボルテックスミキサーを押さえていないと移動しますが
足ゴムが無いと、振動で移動しやすかったり、机との間で音が鳴ります。

他には、軸部分にM3、15mmトラスボルト
ファンの固定にはM3、25mmトラスボルト
上下ケースの固定にはM3、10mm木ネジを使用しました。

自作ボルテックスミキサー

ボルテックスミキサーの軸やケース、プラットフォームは
Fusion360でモデリングして、3Dプリンタで出力しました。

軸は、ベアリングにM3 15mmトラスボルトを強く固定し
ベアリングと軸、軸とファンを接着。

ファンとケース(上)をM3 25mmトラスボルトで固定します。

上からプラットフォームを入れて、M3ナットで固定します。

最初の予定だとモータードライバを使って
ボリュームで回転の強弱をする予定でしたが試作段階で
失敗しました。

ボリュームは、DCMで売られていたトグルスイッチに
変更になりました。

他には通電確認用の、LEDも付けました。

電源は、マイクロUSBで電源の取り出しには
秋月のUSBmicroBコネクターパネル取付キット(AE-USBmB-PNL)
を使用しました。

内部はこの様になっています。

自作ボルテックスミキサーの内部

振動による、緩みや断線の予防のため、所々グルーガンで固定しています。

下ケースの固定には、M3、10mm木ネジを使用します。

プラットフォーム

プラットフォームは試験管やボトルなどを当てて振動と与える箇所。

市販のボルテックスミキサーだと目的別にプラットフォームが
多くあります。

今回は、汎用性の高いフラットタイプのプラットフォームにしました。

プラットフォームには、滑りやボトルなどの削れ防止のため
イボゴムを貼ってあります。

まとめ

実際に使用してみると、ファンの過負荷防止機能が働き
動かない時もあります。

プラットフォームにボトルなどを当てれば振動はしますし
うまく振動が伝われば、ボトル内に渦も発生します。

ちなみに、一番最初の写真は最初に作ったバージョン1
内部の写真と、上の動画はバージョン2です。

もし作って見たい場合は、3Dデータを置いておくので
自己責任で作ってみてください。