自宅ファイルサーバーをトイレに移設した

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私の管理しているサーバは、さくらのVPSと自作のファイルサーバーがあります。

サーバってLEDが光るのと、HDDケースのファン音がするので
寝る場所からは、なるべく離したい。

ということで、何年か前からファイルサーバーを、クローゼットに入れていました。

最初は、mini-itxケースを使ってサーバを構築していましたが、処分が面倒なのと
電源などが壊れたときの入手性の問題から、Nano Pi NEO 2を使っていました。

その後、ギガビットイーサネットとUSB3に対応した
ラズパイ4でサーバ構築していました。

クローゼット設置の問題点

クローゼットの奥の方に設置するので、日頃は全然気にならないので
久しぶりにチェックすると、ホコリがすごい溜まってたりします。

また、クローゼットって基本的には密閉空間なので放熱が悪く
熱が溜まるとHDDの温度も高くなり、HDDの寿命も短くなってしまいます。

何とかしようと、今年の夏が来る前に色々考えていました。

ファイルサーバーをトイレに移設

我が家のトイレは横幅が大きいので、小さなワイヤーラックが置けます。
また、電源もあり、換気扇が付いているので換気も良いです。

ただ一番の難点が、有線LANが無いこと。

ファイルサーバーのネットワーク接続

前のクローゼットの時は、LANケーブルを室内で引いて接続していましたが、
今回はトイレなので、それができません。

有線と無線の間で、コンセントを使って家の中を通信できるPLCアダプタがあります。
これも、安いモノだと、300mbpsぐらいで、高いモノだとギガビット出る様です。

PLCアダプタの場合、家の中の配線によっては、遅くなります

ファイルサーバーをWifi接続

ラズパイ内蔵のWifiだと、約10MBps、ビット表記に直すと80Mbpsです。
これだと、大容量のファイル転送には、不向きです。

高速通信が必要ない、SSHなどは、ラズパイ内蔵Wifi接続し
高速化通信が必要なファイルサーバーへの通信は、これを買いました。

RE450 V4 無線LAN中継機

本来は、Wifiの範囲を広くして、どの部屋に居ても、
快適なWifi環境にする時に使うモノ。

RE450はギガビット有線LAN端子があり
Wifiに対応していない機器でも、RE450経由でWifiに接続出来ます。

速度は、実測で 50~60MBps、ビット表記に直すと400Mbpsです。

RE450では複数のアンテナを使って通信を高速化するMIMOと言う
スマートアンテナ技術が使われています。

Wifi親機が、このMIMOに対応していない場合は、これより通信速度が遅くなります。

今回はそこまで速度を必要としないので、これをつかう事にしました。

Wifi親機はMIMO対応のArcher C80を使っています。

RAID1の変更

HDDは、このケースを使ってRAID1化していました。

ハードウェアで処理してくれるので、CPU負荷がかかりません。

問題なのが、HDDが1つ死んでもわからないのと、
SMART情報が見れない事。

HDDが死んだらLEDが点滅して知らせてくれるのですが、
正直LEDの点滅なんか気にしてないし、ソフト上からは分かりません。

また、ミラーリングモードだと、SMART情報も見えません

そのため、ハードウェアRAID1から、
MDADMを使ったソフトウェアRAID1に変更しました。

ハードディスクケースの設定を、ミラーリングから
スタンダードモードに変更する事で両HDDのSMART情報を見る事が出来ました。

HDDの温度が見える事で、対策がしやすいです。
また、代替処理済のセクタ数などを確認する事で、HDD交換の予定が立てやすいです。

MDADMのwrite_indent bitmapをオフに

write_indent bitmapはディスクアレイの同期状態を記録し
何か問題が発生した時の、再同期に掛かる時間を短縮する事ができます。

ただし、最近の大容量HDDの記録方式であるSMRと相性が悪い様で
自宅サーバではオフにしています。

参考にしたサイト
mdraidとwrite-intent bitmap

SMRは磁気記録の一部が重なってしまうため、1バイトの変更でも
ブロックサイズである256MB分のデータを読み出してから、書き込むので
書き込み速度が遅くなります。

キャッシュがあるので多少なら書き込みの遅さは実感しにくいです。

write-intent bitmapでは同期状態を記録しているので、頻度によっては
追いつかなくなる可能性があります。

書き込み回数が多くなる場合は、CMRハードディスクを使った方が良いです。

ファンの追加

RE450が結構発熱するのと、ラズパイ周囲の空気の換気、ACアダプタに
少しでも風を送るため、12センチファンを設置しました。

設置は、ラックの上に置くだけです。

ただし、10日ほどでホコリが目立つ様になるので、
気になる場合は、フィルターなどを設置した方が良いです。

まとめ

自宅トイレに設置した、ファイルサーバー

ラズパイの上に、12cmファンがあり、RE450などを冷やしています。

この環境で、最近の暑い時でもHDD温度が最大43℃。
HDDの場合50℃を超えるとまずいので、ちょうど良い感じです。
/proc/mdstatを監視する事でHDDの死活も確認できます。

RE450は発熱が多くて心配ですが、ラズパイwifiと、RE450それぞれ別々の
IPアドレスを設定しているので、少し低速ですが ラズパイwifi からもアクセス可能です。

wifiからはアクセスできますが、ポート開放先はRE450なので、
HTTPS通信は死にます。

ラズパイでシャットダウンすると、電源抜き差しの為、トイレに行くのも面倒なので
LAN上から操作できるリブーターを自作しようかと思います。