中枢性尿崩症とは

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中枢性尿崩症は脳・下垂体後葉から分泌されているホルモン
バソプレッシン (ADH) の分泌が低下する病気

中枢性尿崩症

腎臓は老廃物の排出と水の再吸収を行っています。
水の再吸収をコントロールしているのが抗利尿ホルモンが
バソプレッシン (ADH) です。

中枢性尿崩症では脳下垂体・後葉から分泌されている
バソプレッシン (ADH) の量が低下することによって
多飲多尿口渇夜間尿脱水症状などの症状が出ます。

尿崩症になると1日に3L以上の尿が出て、
出た尿の色はかなり薄く透明に近い色になります。
多尿によって口も渇くので必然的に多飲にもなります。

夜も尿意が発生するので夜間尿の場合も多いです。

原因は多くは、
頭部外傷、脳腫瘍、炎症、手術などがありますが、
家族性の尿崩症もありこの場合
遺伝する事があります。

2009年よりADH分泌異常症
ADH分泌異常症 臨床調査個人票
特定疾患(難病)の公費対象になりました。

腎性尿崩症

腎性尿崩症はバソプレッシン (ADH) の分泌は正常なのに
腎臓でバソプレッシンが効か無くなっているのが原因
症状は中枢性尿崩症と同じです。

仮面尿崩症

仮面尿崩症(masked DI)は下垂体・前葉の副腎系(ACTH→コルチゾール)に障害が
あると尿崩症の症状があまり出ず、コルチゾールの補充を開始すると発症するタイプの
尿崩症の事。

検査

検査は血液検査、バソプレッシン (ADH) の量やナトリウムなど
MRI検査
高張食塩水負荷試験など
特定疾患の認定を受けるには負荷試験が必要みたいです。

入院する場合は、尿量を調べるため蓄尿をする場合があります。

治療

また、殆どの場合、治癒する事はありませんが、
脳腫瘍など原因疾患がある場合は、
原因疾患を治療すれば尿崩症も治ることがあります。
ただし。尿崩症の場合、
治癒しなくてもホルモンの補充を行えば、普通に生活出来ます。

治療薬はデスモプレシンやミニリンメルトなどがあります。

デスモプレシン点鼻薬
デスモプレシン点鼻薬

ミニリンメルトOD錠
ミニリンメルトOD錠

デスモプレシンは点鼻薬で冷蔵庫での保管が必要になります。
去年(2013年)、日本でも認可されたミニリンメルト常温保存可能
食前30分&食後2時間は避けると言った制限はありますが
舌下に置くだけなので扱いやすいです。

私は花粉症なので花粉の時期になると鼻水が出て
点鼻の効果はあまりなかったりした事があったので、
ミニリンメルトの方が良いです。

薬の量や回数は血中ナトリウムの量などを見て医師が決めるので
最初のうちは頻繁に採血と通院が必要かもしれません。

この薬は医師の処方通りに飲んでください。
量を間違えると水中毒、低ナトリウム血症などの副作用が
発生する可能性
が有ります。